めまいと体液循環の関係
めまいには様々な種類、またそれの原因があります。
そこであまり一般の方には知られていないであろう「めまい」について書いていきます。
実はめまいと体液循環は深く関係があります。ここでの体液循環とは特に脳脊髄液という体液です。
この脳脊髄液とは脳や脊髄を包んでいる膜(硬膜)と脳の間を満たしている体液で、成分はリンパ液と同じです。
一般の方でめまいと聞いて脳脊髄液と思い浮かぶ人はまずいないと思います。というか脳脊髄液という言葉さえ初めて聞くかもしれませんね。
脳脊髄液は脳から脊髄の周りを循環している液体ですが、この脳脊髄液がなぜめまいと関係があるかを解説していきます。
体液とめまいの関係について
脳脊髄液は静脈血から染み出てゆっくりと脊髄硬膜に沿って循環してまた静脈に戻っていきます。
この循環を促しているのは頭蓋骨です。「骨が促す???」と疑問に思われるかもしれませんね。
頭蓋骨というのはいくつもの骨が組み合わさってできていて、その一つ一つが連動してポンプ的な作用をなして脳脊髄液を循環させています。
整形外科学的には頭蓋骨は縫合され不動関節とされていますが、カイロプラクティックやオステオパシー、整体などではそういう考え方が普通になっています。実際に頭蓋骨を調整することで身体のいろいろな状態を改善することができます。
つまり血液は心臓がポンプ役になっていますが脳脊髄液のポンプ役は頭蓋骨ということです。
その脳脊髄液とめまいの関係性ってどういうもの?ということで進めていきます。
頭蓋骨の動きが悪くなったり、頸椎のゆがみ、骨盤のゆがみなどによって脳脊髄液の循環が悪くなってしまいます。
それに伴って脳脊髄液が停滞して圧力が高くなります。これを「頭蓋内圧の上昇」というのですが、頭蓋内圧が上昇すると脳脊髄液が行き場を失いどこかに流れ出そうとやわらかい部分を膨らまそうとします。
しかし脳脊髄液は頭蓋骨という硬い骨に囲まれているので、当然膨らむことはできません。だから、どこかに脳脊髄液を流して頭蓋内圧を下げようとするのです。その結果、耳の奥にある蝸牛小管や前庭水管というところから脳脊髄液が流れ出てしまいます。
そして蝸牛小管や前庭水管の先には、音を感じたりや平衡感覚を調整している内耳があって、流れ出た脳脊髄液が内耳の中に入り込んでしまうのです。内耳の中はもともと内リンパ液という体液で満たされていてその中にさらに脳脊髄液が混ざりこむことで、今度は内耳の内圧が上昇してしまいます。
そしてそのことによって何が起こるかというと・・・内耳にはリンパの流れなどで身体の動きや平衡感覚を察知している神経があって、内耳内の内リンパ液の圧力が高くなることによって、その神経が誤作動を起こしてしまいます。
この誤作動がめまいを引き起こすのです。
その神経のすぐ近くに音を感知する神経もあるので時には耳鳴りなども併発することがあります。
こうして脳脊髄液の循環不良によってめまいが発生するわけです。
こういった症状の方はほとんどが病院では「何も異常はない」と言われたり、内リンパ水腫による「メニエール病」だと診断されたりしたといって来院されます。
薬物療法で症状を抑えることは可能ですが、それでは脳脊髄液の循環は改善されないので根本的解決にはならないですよね。
じゃ~どうすればいいのか・・・そうです!脳脊髄液の循環を改善すればいいのです。
そしてその循環不良を起こす原因のゆがみ(筋肉、関節、内臓)を調整することで再発しにくくなるわけです。
そうすれば根本的に改善でき、もうめまいに襲われる不安に悩まされずに済みます。
もしも今めまいに悩んでいて、病院でも「原因不明」だとか「メニエール病」だから仕方ないとか言われてあきらめてしまっている方がいるなら、「あきらめなくていいですよ」と当院は声を大にしてお伝えしたいと思います。
大丈夫です!きっとよくなりますよ!
少しでも「頑張って改善しよう」と希望を持ってもらえたら幸いです。